救済詩 『虹色の世界』 by KAINEL

虹色の世界

希望を色にたとえるなら、何色になるだろう?
明日を色にたとえるなら、何色になるだろう?
そして、今を色にたとえるなら、何色になるだろう?

色彩のグラデーション
過ぎていく時の只中で、迷子になったまま
秋の空を見上げて

失ったものがあまりにも多すぎて
失くしたものがたくさんありすぎて
心の痛みさえも、だんだん感じなくなって

そう、苦悩を色にたとえるなら、何色になるだろう?
そう、過去を色にたとえるなら、何色になるだろう?
そして、今を色にたとえるなら、何色になるだろう?

悔恨の深淵の奥底で、僕が見てきた世界とは?
すれ違う人影に首を振りながら、僕が感じてきた世界とは?

感情のグラデーション
時の流れの無神経さに、溜息まじりのつばを吐き捨て
青い空を見上げてみた

失ったものがあまりにも多すぎて
失くしたものがたくさんありすぎて
心の痛みさえも、だんだん感じなくなって

すくいあげた現実はいつも幻に変化してしまう
すくいあげた真実はいつも虚構に変化してしまう
すくいあげた思いはいつも言い訳に変化してしまう

色彩のグラデーション
過ぎていく時の只中で、迷子になったまま
辿り着くことのない虹色の世界を思い描いてみた