救済詩『悪魔の樹の枝に』by KAINEL

悪魔の樹の枝に

沈む夜に染まる
悪魔の樹の枝に
だらしなく垂れ下る
無数の人影たち

すべらかな
生気のない肌が
ゆるやかな西の風に
ドレスのように揺れて

目の前いっぱいに
大きな月が浮かぶ
美しい夜の訪れ
もうそこまで

小高い丘
咲き乱れる銀の花
腕をのばす悪魔の樹
揺れる白い肌が輝いて