救済詩 『機械と亡霊』 by KAINEL

機械と亡霊

背中にたれ流される嫉妬が
思索に絡みつく黒い獣にかわった
それはすぐに、あっちにもこっちにも増え始め
何か餌を見つけたようなしぐさをみせた……

機械は走りはじめ肉体は引きずられてゆく
浅い雨の中を走り去る亡霊
あの亡霊もまだ誰かを探しているのだろうか
そんなばかげたことばかり頭の中を駆け巡る

きれいな貝殻をあけたら前歯が一本入っていた
僕はそれを噛み砕いた