救済詩『1DK』by KAINEL

1DK

真夜中
狭い1DKの窓から
暗く静かな
街並みがみえる

窓を開けてみると
ひんやりした空気
肌を伝わり
心まで届くよう

深く沈んだ街並み
焦燥と葛藤ばかりだったのに
なぜか思いだしてしまう

とめどなくあふれる思い
二度と戻らない
あの時

狭い1DKの室内
僕はささやかな夢をみていた
孤独と喪失を繰り返しながら
それを叶えるために