救済詩『夏の図書館』by KAINEL

夏の図書館

木漏れ日
4年前と同じ
静かな午後

何も変わっていない
中庭の大きな木
生い茂る木の葉

日に照らされた
誰もいないベンチ
夏の影をおとして

無言で座っている
まばらな人影
目の前のいつもの風景

背の高い書架に
きれいに並んでいる
見慣れた本たち

夏の図書館
君の横顔
いつも君がいた場所