救済詩 『黄色い小船』 by KAINEL

黄色い小船

遠くで僕を呼ぶ声がする
いろいろ心配をして声をかけてくれる
分かっているよ、十分すぎるほど
あなたは僕を救ってくれた……

だけど今は少し疲れているんだ
毎日少しずつ情熱が冷めていくのに
わがままかもしないけど
今は何もしたくない

――普通の人にはちょっと長い時の中で
――瞳を閉じると広がっていく世界がある

静かで美しい海辺
打ち寄せては、、引いていく波に
そっと耳をすませて
僕は待っていたい……

いつの日かやってくる
黄色に輝く帆を立てた小船を
ずっとあてもなく
明日も、あさっても
ひとりで待っていたいんだ