救済詩 『Anxiety』 by KAINEL

Anxiety

罪は犯すためにあると、神は言った
愛は絶望と恋に落ち
裏切りは悔恨を求めてさまよう

君が引き裂いていった僕の心は
烏さえも寄り付かないほどに
腐りかけ汚い虫が湧いている
傷口から流れ出る溜息が
瞳から溢れ出る悲しみが
荊の鎖みたいに心を締め付ける

ひび割れてゆく手のひら
ぼろぼろと崩れ落ちて
過去に滅んでいった都市のよう

砂に返る指先
さらさらと灰になって
黄昏に散っていった君のよう
純粋と狂気の間で人は何を思うのだろう
自らを愛し、憎み、呪い、卑しみ、
最後には……
絶えられない苦痛と苦悩だけが残るのか

罪は絶望と恋に落ち
裏切りは悔恨を求めてさまよう
愛は裏切るためにあると、君は言った