救済詩 『Dumb city』 by KAINEL

Dumb city

朝の匂いが肌を湿らせると
浅い眠りが身体を締めつける
アスファルトのベッドは冷たすぎて
目覚めればまたあてもなく
さまようだけなのに

通り過ぎてゆく人の影
涙がでないのはなぜだろう?
何も聞こえないこの街で
ビルの谷間迷い疲れて
また瞳を閉じる

乾いた唇が君の名前を呼ぶ
この想いはどこに行くのだろう?
街の片隅にあふれるくらい
二人の愛がころがっていても
君には見えないだろう

何も見えないこの街で
届くことのない想いを叫ぶ
色あせた記憶
真実の愛
君に会いたい