救済詩『顔』by KAINEL

電車に乗ったら
顔が並んでいた
すました顔で
みんな並んで

少し戸惑った僕は
閉まるドアの横に立ち
遠くの街並みを見た

こんなこと
珍しいことでもないし
驚くことでもないのに

顔が並んでいる
ずっと向こうまで
すました顔で
みんな並んで

こんなこと
いつものことだし
当たり前なのに

戸惑いの消えない僕は
走り始めた電車に揺られながら
遠くの夏空を見つめた