救済詩 『ikimono』 by KAINEL

ikimono 早く殺してほしい と君は言った 僕はなぜと聞いたけど 答えはなかった 肌から汗がにじみでるほど だるく蒸し暑い狭い部屋 裸で僕を見ている君は すねている子供みたいだ うふふと意味のない笑い あははと不気味...

救済詩 『夢を見た』 by KAINEL

夢を見た 夢を見た ひとりの人間が英雄的に朽ち果てていく悲劇を 夢を見た ひとりの人間が破滅して崩壊していく悲劇を そうだ…… 宿命と運命を取り違えて生きてきた 偶然と必然を混同して生きてきた きっとそうだ……

救済詩 『石占い』 by KAINEL

石占い 小石を一つ乗せてみた 鬱蒼とした薄暗い未来に 小石を一つ乗せてみた 暗闇に怯える人々の胸に 小石を一つ乗せてみた 目の前に広がる漠然とした孤独に 小石を一つ…… 危うい均衡を保っている小石の塔 幸福と不幸を互い違...