救済詩 『道化の契約』 by KAINEL
道化の契約 いつしたのか どこでしたのか 真夜中 眠る家族を背に うつろに ひとり起きあがる 居間へ続く階段 一段、また一段と 降りるたび 胸に刻まれた 奇怪な紋章が 疼きだす 暗闇に浮かぶ室内 細い蠟燭の炎に ゆらゆら...
道化の契約 いつしたのか どこでしたのか 真夜中 眠る家族を背に うつろに ひとり起きあがる 居間へ続く階段 一段、また一段と 降りるたび 胸に刻まれた 奇怪な紋章が 疼きだす 暗闇に浮かぶ室内 細い蠟燭の炎に ゆらゆら...
背神 血に飢えた白い薔薇に 深紅の血をそそいだ 花びらに 花弁に 一滴、一滴と…… のどを枯らした その薔薇はうっとりと 無邪気な微笑みで 気だるく舌を絡ませた 錆びついた十字架 私だけに罪を押しつけ 去っていった救世主...
秒針 やわらかい悲鳴 したたり落ちる血 荒い息使い 頬をつたう涙 震える身体 祈り 鳥のさえずり 車が通り過ぎる音 誰かの足音 こみあげる嗚咽 光る凶器 立ち尽くす女 倒れて動かない男 床に広がる血液 風に揺れるカーテン...
金貨 金貨を一枚ください 金貨を二枚ください あなたの持っている金貨を全部 わたしに下さい ないのならあなたの苦悩を あなたの絶望を あなたの命を あなたのすべてを わたしにください こんなことを言ってしまう わたしはお...
救済詩 あなたとも、 これでお別れですね 振り返ってみると 生まれてから死ぬまで 一瞬のようでもあり、 千年のように長い月日のようにも感じられます 今、ここを去る前に あなたに何か話そうと考えたけど あまり思いつきません...