救済詩『デッサン』by KAINEL

デッサン 描きかけの紙を カルトンに クリップで止めて ヘルメス マルス モリエール ブルータス ゲオルギウス 木炭の炭を 指で押さえて ガーゼで 影をつくっていく ベルヴェデーレのトルソ ラオコーン サモトラケのニケ ...

救済詩『NRD』by KAINEL

NRD 発熱したシリコン 冷却液に溶けた 記憶の匂い クリアなはずなのに 劣化していく デジタル自我 ノイズ混じりの 引数が身体に 突き刺さる Bitの立たない ゼロばかり ∞に並ぶ空 口ずさむ人工人格 意識の破片を 探...

救済詩『ハカイミライ』by KAINEL

ハカイミライ ゴメンクダサイ ゴメンナサイ アリガトウゴザイマス アフリカゾウシマウマ オカネ アッタライイナ ワガママ ミスタードーブツ クルクルマワル アイナイセカイ ミンナミテネ オモシロイカラ アタシノコト アシ...

救済詩『温度』by KAINEL

温度 曇り空 街路樹 俯いたガス灯 妻と幼い娘 乾ききらない カンバスの絵具 不愛想な 白髭の 郵便配達夫 暖のない 古びたアトリエ 疲れたイーゼル 窓の外 芸術の都 異邦人の溜息 階段を鳴らす 甲高い靴音 行ったり来た...