救済詩『不自由な自由』by KAINEL

不自由な自由

自由という名の
不自由な自由が

街に溢れて
自由な振りして

歩いたり
走ってみたり

飲んだり
食べたり

散らかった
話し声

自由を失くした
不自由な自由が

選択の自由と
不自由に

泣いたり
笑ってみたり

驚いたり
叫んでみたり

捨てたり
失くしてみたり

街に溢れて
自由な顔して

救済詩『夢みる機械』by KAINEL

夢みる機械

セツメイハ
デキルノニ

デキナイノカ
アイヲカンジタリ
アイニマヨッタリ

デキルノカ
アイシタリ
アイサレタリ

デキナイノカ
アイヲモトメタリ
アイヲアタエタリ

セツメイハ
デキルノニ

デキナイノカ
アナタガデキルノニ

救済詩『詩人の日々』by KAINEL

詩人の日々

考えていた
静かな真夜中に
神と孤独について

思い出していた
目覚めの意識の中で
意思と存在について

歩いていた
街の雑踏に囲まれて
意味と無意味の小道を

触れていた
春の嵐に吹かれながら
夢と現実の境界に

見上げていた
晴れた空の下
刹那と永遠の宇宙を

感じていた
星空を見上げて
無限と有限の繋がりを

書いていた
凍てつく空気を吸って
必然と運命と共に

救済詩『せわしない夜』by KAINEL

せわしない夜

電車の扉が
無造作に開く

いつものプラットフォーム
見慣れた風景

ここで降りなければ
故郷に帰れるのに

僕は今日もまた
途中で降りてしまう

巨大なターミナル駅
行き交う人々

賑やかな人混みを
せわしなく擦り抜け

僕はまた
別の電車に乗り換える

救済詩『たくさんの君と僕』by KAINEL

たくさんの君と僕

たくさんのすれ違いが
たくさんの憎しみを生んで

たくさんの欲望が
たくさんの不幸を生んで

たくさんの嘘が
たくさんの悲しみを生んで

たくさんの過ちが
たくさんの悲劇を生んで

たくさんの争いが
たくさんの命を奪って

たくさんの僕と
たくさんの君との

あまり笑えない
終わりのない物語